広島は8日、新外国人としてジャスティン・ヒューバー内野手(27)=前ツインズ傘下3Aロチェスター、ジェフ・フィオレンティーノ外野手(26)=前オリオールズ傘下3Aノーフォーク=と契約が成立したと発表した。ヒューバーは契約金550万円、年俸は4000万円プラス出来高払い。フィオレンティーノは契約金1000万円、年俸は4000万円プラス出来高払い。ともに契約は1年で背番号は未定。松田元オーナー(58)は“努力型”の2選手に対してロペス、ラロッカの再来を期待した。
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過去の優良助っ人と同じ“匂い”を感じる。メジャーでの実績は少ない。だが、野球に取り組む姿勢は熱い。そこに可能性がある。松田オーナーは新外国人2人をロペス、ラロッカとダブらせた。
「ヒューバーは手を抜くことはないし、フィオレンティーノは守備も走塁も一生懸命やる。野球に対する姿勢に期待しているし、チームにマッチすると思う。ロペスもラロッカも来日前の周囲の評価は高いとは言えなかったが、成功している」
新外国人2選手の“先輩”は努力で成功をつかんだ。96年に年俸6000万円で入団したロペス(現楽天2軍打撃コーチ)は、来日後のキャンプで打球が前に飛ばずに評価が急落。しかし、当時の山本一義打撃コーチとフォーム改造に取り組み、1年目に打率・312、25本塁打、109打点で打点王を獲得するまで成長した。
また、04年に入団したラロッカ(現オリックス)は年俸2700万円で契約した。内野ならどこでも守れる中距離打者との触れ込みで入団。評価は高いとは言えなかったが、松田オーナーが「キャンプでしゃべることなく右方向へ打ち続けて、手にマメを作るほど打っていた」と振り返ったように地道な努力を重ね、1年目に打率・328、40本塁打、101打点の好成績を残した。
性格は折り紙付きと言える。ヒューバーは野村監督が評論家時代の08年、ロイヤルズに所属していたヒューバーの練習姿勢などを見て球団に推薦した。フィオレンティーノも数々の優良外国人を日本に送り込んだシュールストロム駐米スカウトの推薦で獲得に至った。
意気込みは十分だ。ヒューバーは「カープの一員となれることに感激し、光栄に思います。大きな成功を収めることを楽しみにしています。Go Carp!」。フィオレンティーノも「来年は自分にとって、楽しくエキサイティングなシーズンになるでしょう」と、ともに広報を通して成功を誓った。2人がジャパニーズドリームを実現させれば、カープの悲願も現実味を帯びる。
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